インプラントにおけるQOLの向上について
Quality of life
インプラントにおけるQOLの向上について
Quality of life
インプラントは、失った歯を取り戻すことができる、素晴らしい治療法です。それは単に、歯と歯の間に生じた隙間を人工歯で埋めるだけではありません。顎の骨にはチタン製の土台を埋め込み、天然歯に近い美しさと硬さを兼ね備えた人工歯を被せます。そのため、物を噛んだ時の感覚は、まるで本物の歯のようです。咀嚼を担う筋肉なども正常に発達していきます。その結果、人生における色々な場面でQOLが向上したことを実感することでしょう。
01.家庭編
入れ歯はインプラントと比較すると、不便な点が多々あります。まず、ものを噛んだ際、グラグラしたり、場合によっては外れたりしますので、食事の献立にはそれ相応の配慮が必要になります。具体的には、硬いものや粘着性の高いものは避けなければなりません。また、沢山噛まなければならない料理も、入れ歯を付けている人にとっては、ストレスが大きくなります。そうなると、軟らかくてすぐにのみ込みやすい料理が主体となってきますので、献立を考える人も大変です。同時に、噛まなくても済むような食品ばかりになるため、噛む力も衰えていくことでしょう。一方、インプラントを装着した場合、これらの悩みからは解放されます。インプラントは顎の骨にしっかりと埋まっていますので、普通の人が食べるような硬さであれば、容易に噛み砕くことができます。また、歯列と調和するため、沢山噛んでもあまりストレスには感じません。つまり、インプラントであれば何でも噛めて食べれるようになるので、献立に悩まされることは減ります。
02.旅行編
旅行の醍醐味といえば、やはり美味しい食事ですね。その土地ならではの郷土料理など、普段は食べられないような料理に舌鼓を打つことができます。入れ歯だった場合は、家での食事にも気を配らなければならなかったのが、インプラントであれば、何も我慢せずに色々なものを食べることができるのです。例えば、旅行先の宿では、四季折々の食材を使った料理がテーブルいっぱいに並べられます。陶板で焼かれたお肉などは、噛み応えがあって非常に美味しいですが、入れ歯ではその食感も繰り返し噛むことによって出てくる肉のうま味も味わうことができません。インプラントであれば、牛肉でも豚肉でもしっかりと噛むことができるので、素材の味そのものを味わうことができます。何より懐石料理のようなバラエティに富んだ食事でも、全てのお皿に手を付けることができるのです。この時点でもう、旅行は半分以上楽しめたようなものですよね。
03.食事会編
入れ歯の方が、最も気を使うのがお友達との特別な食事会ではないでしょうか。周囲にいるのは、気心知れた家族ではなく友人や知人ですので、手を付ける食事を選り好みしていると、余計な気を使わせてしまいます。あるいは、不快な思いをさせてしまうこともあるでしょう。それがインプラントであれば、出された料理を気にせず何でも食べられるので、自分自身もお友達にも余計なストレスをかけることがなくなります。また、会話の際に口元が気になることもなくなります。入れ歯というのは、どんなに上手な歯科医師が作っても、本物の歯とは見た目が違います。装着した時の違和感も比較的大きいため、しゃべりにくさも伴います。その結果、笑顔が減ってしまう人も少なくないのです。それに比べインプラントは、見た目が天然の歯とそっくりですので、笑った時に目立つことはありません。何でも食べられて、大きな笑顔で笑える食事会ほど楽しいものはありませんよね。
04.会話編
お口の中というのは、とても敏感にできています。砂粒ひとつ入っても強い違和感が生じますし、歯が1本抜けただけで、滑舌が悪くなることがあります。そのため入れ歯という、とても複雑かつ大きな装置を口腔内に入れると、以前のように上手くしゃべられなくなる人が大半といえるでしょう。そこで大きな力を発揮するのがインプラントです。インプラントは、異物感の極めて少ない人工の歯ですので、しゃべりにくさを感じることはほとんどありません。また、見た目も極めて美しいので、大きな口を開けて笑っても、恥ずかしいと感じることはなくなります。自分の笑顔に自信がもてるようになり、人との会話も楽しくなります。
05.美貌編
インプラントによるQOLの向上で、意外に見落とされがちなのがお顔の筋肉との関わりです。入れ歯になると、多くの人はあまり噛まなくなり、段々とお顔の肉が垂れてきます。筋肉は使わなければ衰えますので、当然といえば当然ですね。これがインプラントであれば、常にしっかりと噛むことができるので、咀嚼筋が発達します。そうすることで、顔立ちがはっきりとし、お顔の印象も若返っていきます。
06.介護編
多くの人が最後に迎える要介護の場面で、介護士さんと介護経験のあるご家族から聞いた話では、入れ歯を洗うのは非常にハードルが高く、歯を磨いてあげるほうがまだ優しいという話を聞いたことがあります。万一介護を受けることになった場合、施設の方のご負担や、ご家族の負担も入れ歯のままであれば大きくなるとも考えられます。一方、インプラントや、インプラントオーバーデンチャーは、固定されているため、管理が容易になります。こういった観点から、インプラントという治療を選ばれるケースは当院でも実際にございます。
それによって笑顔が増え、旅行や食事会が楽しくなりますので、正にQOL(生活の質)
が向上して維持できるといえるでしょう。